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米ぬかの健康作用

2026.08.04

米ぬかと「血糖」のふしぎな関係 ― 世界の研究が注目する栄養のかたまり

「捨てるところ」と思われがちな米ぬか、実はすごい

玄米を白いお米にみがくとき、外側がうすく削られて出てくるのが米ぬかです。

昔から米ぬかは、ぬか漬けや肥料などに使われてきました。

「お米のいらない部分」と思っている人も多いかもしれません。

ところが世界の研究者たちは、この米ぬかをずっと調べ続けています。

今回は米ぬかと「血糖」とのかかわりをまとめたレビュー論文を、やさしく紹介します。

血糖というのは、血液の中にあるブドウ糖(糖)の量のことです。

ごはんやパンを食べると血糖は上がり、体はそれをうまく使ったりしまったりしています。

米ぬかには何が入っているの?

まずは米ぬかの中身を見てみましょう。

米ぬかは炭水化物や脂質、たんぱく質、食物繊維、そしてミネラルをバランスよく含んでいます。

論文によると、米ぬかのおよそ3〜6割が炭水化物です。

脂質は15〜20%ほど、たんぱく質は11〜15%ほど、食物繊維は7〜11%ほど含まれています。

小さなぬかの中に、これだけの栄養がぎゅっとつまっているのです。

さらに色のついたお米(赤米や黒米など)の米ぬかには、ポリフェノールやアントシアニンという成分も多く含まれます。

これらは体のサビつき(酸化)をふせぐ、抗酸化のはたらきで知られています。

米ぬかの「油」はよい油だった

米ぬかにはおよそ15〜20%の油がふくまれ、これは米ぬか油と呼ばれます。

米ぬか油はオレイン酸やリノール酸といった不飽和脂肪酸が多いのが特徴です。

論文がまとめた組成では、オレイン酸が約38%、リノール酸が約34%を占めていました。

かたくなりにくい「よい油」が多いことがわかります。

米ぬか油にはさらに、トコフェロールやトコトリエノール、γ-オリザノールといった成分がふくまれます。

これらは強い抗酸化のはたらきをもち、油そのものを酸化から守る役目も果たしています。

研究者が注目する「血糖」とのかかわり

ここからが今回の本題です。

このレビュー論文は、米ぬかやその成分と血糖のかかわりを調べた研究を数多く集めています。

ヒトを対象とした臨床試験では、米ぬかや米ぬか油をとった人で、血糖の指標や血中のコレステロールに変化がみられたと報告されています。

動物や細胞をつかった実験からは、そのしくみも少しずつ見えてきました。

たとえば米ぬかの成分は、糖を分解する消化酵素にはたらいて糖の吸収をゆっくりにする、と報告されています。

また糖を細胞にとりこむ運び屋(GLUT1やGLUT4)を後押ししたり、肝臓での糖の処理を助けたりする可能性も示されています。

くわえて抗酸化のはたらきで、酸化ストレスをやわらげることも報告されています。

これらはまだ「研究で報告されている段階」の話です。

米ぬかを食べれば血糖がどうにかなる、という単純な話ではありません。

でも、ここは気をつけて

大切な注意点をお伝えします。

この記事で紹介したのは、あくまで研究論文にまとめられた内容です。

米ぬかやその成分が、病気を治したり予防したりすると約束するものではありません。

血糖が気になる方や、糖尿病の治療を受けている方は、自分の判断で食事を大きく変えないでください。

かならず、かかりつけの医師や管理栄養士に相談してください。

米ぬかは食物繊維や脂質が多い食品です。

体質や体調によっては、おなかがゆるくなったり、合わない場合もあります。

はじめての食材は少しずつ試すのが安心です。

まとめ

米ぬかは「お米のいらない部分」どころか、栄養がつまった食材です。

γ-オリザノールやトコトリエノール、食物繊維など、研究で注目される成分をたくさん含んでいます。

世界の研究では、米ぬかの成分と血糖とのかかわりが少しずつ明らかになってきました。

これからの研究で、米ぬかのよさがもっと分かっていくのが楽しみですね。

クロノーブは、この米ぬかを発酵させた原料を大切に使っています。

これからも、米ぬかや腸内環境にまつわる研究を、やさしくお届けしていきます。

出典

Sivamaruthi BS, Kesika P, Chaiyasut C. 「A comprehensive review on anti-diabetic property of rice bran」 *Asian Pacific Journal of Tropical Biomedicine*. 2018; 8(1): 79-84. DOI: 10.4103/2221-1691.221142.