犬の腸は「生きた菌」と「そのエサ」をセットで届けると変わる
「菌を入れる」だけでいいの
おなかの健康のために、生きた菌をとるという方法があります。
これはプロバイオティクスと呼ばれます。
けれど菌だけを入れても、その菌がおなかで元気に働けるとはかぎりません。
菌にもエサが必要だからです。
菌のエサになる成分はプレバイオティクスと呼ばれ、食物繊維などがその代表です。
この二つをセットで届ける考え方が、シンバイオティクスです。

ビーグル犬でためしてみた
スペインの研究チームが、健康なビーグル犬12頭でこの考え方を試しました。
犬たちには3種類の食事を順番にためしてもらっています。
繊維の少ない普通の食事、繊維と生きた菌を足した食事、さらにもう一工夫を加えた食事の3つです。

足した繊維は、ビートパルプやえんどう豆の繊維、イヌリンなどです。
生きた菌にはBacillus velezensisという菌が使われました。
おなかの中で起きた変化
繊維と菌を足した食事のときに、いくつかの変化が見られました。

まずFaecalibacterium prausnitziiという菌が増えました。
これは腸の健康との関わりが注目されている菌です。
さらに、腸内細菌がつくる短鎖脂肪酸が全体として増え、とくに酢酸が増えました。
短鎖脂肪酸は腸のはたらきを支える物質として知られています。
一方で、たんぱく質のくさりかたに関わる別の脂肪酸は減りました。
ただし、読み方には注意
この研究は健康なビーグル犬を対象にしたものです。
すべての犬に同じ変化が起きるとはかぎりません。
見られた変化の中には、統計のうえでははっきりしなかったものもありました。
ですから「これで病気が治る」「予防できる」という話ではありません。
それでも、生きた菌とそのエサをセットで考えることの意味を示す研究といえます。
クロノーブが米ぬか由来の成分と生菌をいっしょに届けているのも、同じ発想です。
新しい食事やサプリを試すときは、体調を見ながら少しずつ始めてください。
気になることがあれば、かかりつけの動物病院に相談すると安心です。
出典
Montserrat-Malagarriga M, Castillejos L, Salas-Mani A, Torre C, Martín-Orúe SM. Use of Different Synbiotic Strategies to Improve Gut Health in Dogs. Animals. 2024;14(23):3366. DOI: 10.3390/ani14233366