米ぬかは乳酸菌で発酵させると抗酸化の力が目を覚ます
米ぬかって、じつはすごい部分
お米をつくるとき、玄米をみがくと白米になります。
このとき外側にけずり落とされていくのが米ぬかです。
米ぬかは長いあいだ「余りもの」のように扱われてきました。
けれど中身をよく見ると、栄養や体にうれしい成分がぎゅっとつまっています。

米ぬかにはフェルラ酸やγ-オリザノールといった成分がふくまれています。
どちらも「抗酸化」にはたらく成分として知られています。
抗酸化とは、体をさびつかせる原因になる物質のはたらきをおさえる方向の作用のことです。
そのままでは力を出しにくい
こうした成分は、米ぬかの中でほかの成分とくっついた状態で眠っていることが多いのです。
くっついたままだと、本来の力を発揮しにくいと考えられています。
そこで登場するのが発酵です。
菌の力を借りて、眠っている成分を解きほぐそうという発想です。
乳酸菌で発酵させたら、どうなった
韓国の研究チームが、米ぬかを乳酸菌で発酵させる実験を行いました。
発酵食品から見つけた4種類の乳酸菌をそれぞれ使い、発酵の前後をくらべています。

その結果、発酵させた米ぬかは発酵前よりポリフェノールの量が増えました。
フェルラ酸やp-クマル酸、γ-オリザノールといった成分も増えています。
抗酸化のはたらきを調べる試験でも、発酵させたほうが高い値を示しました。
菌えらびがカギだった
同じ発酵でも、使う菌によって結果に差が出ました。

なかでもLactococcus lactisという菌で発酵させた米ぬかは、ポリフェノールをいちばん多くふくんでいました。
Lactobacillus fermentumという菌も、成分をよく増やしています。
つまり同じ米ぬかでも、どの菌で発酵させるかで中身が変わるということです。
クロノーブが米ぬかの発酵にこだわるのも、まさにこの点があるからです。
読むときの注意点
この研究は、試験管の中で成分や抗酸化のはたらきを調べたものです。
人や動物の体で健康効果を確かめた研究ではありません。
ですから「これを食べれば病気が治る」「予防できる」という話ではありません。
あくまで「発酵で米ぬかの成分が増える」という段階の知見として読んでください。
それでも、昔ながらの発酵という知恵が素材の力を引き出すことを示す、面白い研究だといえます。
出典
Le B, Anh PTN, Kim JE, Cheng J, Yang SH. Rice bran fermentation by lactic acid bacteria to enhance antioxidant activities and increase the ferulic acid, ρ-coumaric acid, and γ-oryzanol content. Journal of Applied Biological Chemistry. 2019;62(3):257-264. DOI: 10.3839/jabc.2019.035