TOPICSおしらせ

ペット健康情報コラム

2026.08.09

犬や猫のおなかにも「菌の仲間」がいる。ペットの腸を助ける“バイオティクス”のはなし

わたしたちだけじゃない。犬も猫も「菌と暮らす」

人間のおなかにたくさんの腸内細菌がすんでいるのは、よく知られた話です。

でも、これは人だけのことではありません。

犬や猫のおなかにも目に見えない菌がたくさんくらしています。

2024年に発表された総説(研究をまとめた論文)は、このペットの腸内細菌と健康の関係を紹介しています。

そこには飼い主さんにうれしいヒントがたくさんつまっていました。

犬や猫のおなかにも腸内細菌がすんでいて、食べたものをもとに健康に役立つ物質を作る様子を示した図

ペットの腸内細菌は、その子ごとにちがう

この論文によると、犬や猫の腸内細菌の顔ぶれは一頭ごとにちがうそうです。

年齢や毎日のごはんによっても、少しずつ変わっていきます。

つまり「何を食べるか」が、その子の腸の菌のバランスを左右するのです。

とくに注目されているのが食物繊維です。

腸内細菌は食物繊維をエサにして、体に役立つ物質を作り出します。

同じごはんでも腸の菌が元気だと、そこから生まれるうれしい物質も増えていきます。

腸は「おなか」だけの話ではない

腸内細菌の影響は、消化やうんちの調子だけにとどまりません。

この論文では、犬や猫の腸内細菌がいろいろな体の働きに関わっていることが紹介されています。

たとえば免疫のはたらきや、気分・落ち着きといった行動です。

さらには心臓や血管の調子にも関わる可能性があるといいます。

小さな菌たちが、その子の元気そのものを内側から支えているのです。

バイオティクスの種類(プロバイオティクス=生きた菌、プレバイオティクス=菌のエサ、シンバイオティクス=両方、ポストバイオティクス=発酵で生まれた成分)を整理した図

「バイオティクス」って、なんだろう?

ペットの腸を助ける方法として、この論文では「バイオティクス」が紹介されています。

聞きなれない言葉ですが、いくつかの種類があります。

ひとつめの「プロバイオティクス」は、生きたよい菌そのものを体に届けるものです。

ふたつめの「プレバイオティクス」は、菌のエサになるもの(食物繊維など)で、もともといる菌を元気にします。

みっつめの「シンバイオティクス」は、生きた菌とそのエサをいっしょに届ける組み合わせです。

そして最近は「ポストバイオティクス」も注目されています。

これは菌が発酵の中で作り出した、体にうれしい成分のことです。

クロノーブは米ぬかを発酵させて生きた菌を届けるので、まさにこの仲間だといえます。

まだ研究の途中。だからこそ、ていねいに

とても期待されているバイオティクスですが、この論文は正直な注意点も書いています。

プロバイオティクスなどは体調の管理に役立つ可能性がある一方で、「どの菌をどのくらい」が最適かはまだ研究の途中だそうです。

また猫よりも犬のほうが研究が進んでいて、猫についてはわかっていないことも多いといいます。

新しく分かってきた分野だからこそ、大げさに考えすぎず日々の様子を見ながら取り入れるのがよさそうです。

腸内細菌が犬や猫のお腹だけでなく、免疫・気分(行動)・心臓など全身に関わることを示した図

ここは注意したいポイント

腸を整えることは、あくまで毎日の健康を支える「土台づくり」です。

下痢が続く・食欲がない・元気がないなど気になる症状があるときは、腸活に頼らずまずはかかりつけの獣医師に相談してください。

サプリメントを新しく取り入れるときも、その子の体質や持病に合うか獣医師に確認すると安心です。

人によいものが犬や猫にそのまま当てはまるとは限らない点も、覚えておきたいところです。

まとめ

犬や猫のおなかにも、たくさんの腸内細菌がすんでいます。

その菌たちは食事をもとに健康に役立つ物質を作り、免疫や気分、全身の調子にも関わっています。

腸を助ける方法として、生きた菌(プロバイオティクス)やそのエサ(プレバイオティクス)、発酵由来の成分(ポストバイオティクス)が注目されています。

まだ研究の途中ですが、毎日の食事と腸内環境を整えることは、ペットの元気を内側から支える一歩になりそうです。

クロノーブは米ぬかを発酵させた生きた菌で、犬や猫の「菌がにぎわう腸」を応援しています。

出典

Rindels JE, Loman BR. “Gut microbiome – the key to our pets’ health and happiness?” Animal Frontiers. 2024;14(3):46–52. doi:10.1093/af/vfae015