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コラム

2022.03.03

うつ病と腸内細菌

うつ病は,慢性的なストレスをきっかけとして発症することが多く,憂うつ気分,興味・関心の低下,思考・行動の抑制,不安・焦燥感,睡眠障害,食欲異常,自殺念慮など様々な症状が発現します。全世界では4.4%(有病率)の人がうつ病にかかり,女性の方が男性よりおよそ2 倍かかりやすいとされています。うつ病(大うつ病性障害)患者と健康な方(健常者)における腸内細菌を調べた複数の研究結果によりますと、特定の菌が増減していることがわかっています。ある研究結果では大うつ病患者群は健常者群と比較してBifidobacteriumが有意に低下しており,Lactobacillus の総菌数も低下傾向を認めました。うつ病がこれらの菌量低下と関連しているなら,これらの菌を含むプロバイオティクスの摂取がうつ病の治療に有効であることが期待されますが、いまだに検討が少なく今後さらなる研究が必要なようです。

【参考文献】

1)功刀 浩:うつ病・自閉症と腸内細菌叢: 腸内細菌学雑誌 32 巻 1 号 2018 Aizawa E, Tsuji H, Asahara T, Takahashi T, Teraishi T, Yoshida S, Ota M, Koga N, Hattori
2)K, Kunugi H. Possible association of Bifidobacterium and Lactobacillus in the gut microbiota of patients with major depressive disorder. J Affect Disord. 2016; 202: 254–257.