米ぬかは発酵で「化ける」?注目される成分GABAが生まれるしくみ
お米をみがくと出る「米ぬか」、実はごちそう
白いお米をつくるときに削られる茶色い部分、それが米ぬかです。
昔は捨てられることも多かった米ぬかですが、そこには食物繊維やビタミン、ミネラルがぎゅっとつまっています。
そして米ぬかは、発酵させることで成分の中身がさらにおもしろく変わることがわかってきました。
発酵させると何が起こるの?
発酵とは、乳酸菌や酵母といった小さな生きものが、材料を食べて別のものへ作りかえるはたらきのことです。
ある研究では、干しぶどうから起こした自然の乳酸菌と酵母を使って、米ぬかを三段階でじっくり発酵させました。
すると発酵のあいだに酵母と乳酸菌がぐんぐん増え、およそ42時間でどちらも1グラムあたり1億個をこえるほどになりました。
こうして活発になった菌たちが、米ぬかの成分を新しいかたちへと変えていきます。
生まれたのは「GABA」という成分
この発酵で増えた成分のひとつが、GABA(ギャバ)と呼ばれるアミノ酸の仲間です。
GABAは食品にふくまれる成分として知られ、発酵食品や発芽玄米などにも見られます。
研究では、発酵が進むにつれて米ぬかのGABAとポリフェノールがはっきり増えていきました。
もともとの米ぬかにも良い成分はありますが、発酵という手間をかけることで、その中身がより豊かになるというわけです。
クロノーブと「発酵」の関係
クロノーブは、米ぬかを生菌で発酵させた原料をベースにしています。
今回の研究のように、発酵は米ぬかの成分を引き出し、菌そのものの力も加える大切な工程です。
捨てられていた米ぬかが、菌の力で価値ある素材に変わっていく、その背景には、こうした発酵の科学があります。
知っておきたい注意点
ここで大切なのは、GABAが増えたからといって、それを食べれば体の不調が治る、という話ではないという点です。
今回の研究は食品づくりの実験のひとつで、条件が変われば結果も変わりますし、成分が増えること自体がそのまま健康効果を約束するわけではありません。
米ぬかの発酵食品は、あくまでバランスの良い毎日の食事の中で、楽しみながら取り入れるのがおすすめです。
出典
Kim S-Y, Kim KJ, Chung H-C, Han GD. Use of rice bran for preparation of GABA (γ-aminobutyric acid)-rich sourdough. Food Science and Technology Research. 2019; 25(3): 399-404. DOI: 10.3136/fstr.25.399